しばらく野生生物保護センターで経過観察していると、餌もよく食べ、とまり木に止まるようになるなど徐々に回復がみられたため、放鳥することになりました。
放鳥の前に、個体識別用の標識リングを装着しました。
標識リングとは・・・
環境省標識調査用の金属リングと、遠くからの観察で個体識別を可能にするカラーリングのことです。
カラーリングは、右足にアルファベットと番号の書かれた、それぞれの国で指定された色のリングをつけています。例えば、韓国は赤地に白文字、日本は黄地に黒文字、台湾は青地に白文字、香港は緑地に白文字などです。
また、右足のカラーリングが見えない、もしくは外れてしまった場合にも個体が確認できるように、左足には色のコンビネーションで個体識別を可能にするリングが装着してあります。
参考:日本野鳥の会クロツラヘラサギ調査研究プロジェクトHP
http://www.wbsj.org/activity/conservation/endangered-species/bfs-pj/bfs-colorring/
今回保護されたクロツラヘラサギは、右足に黄色地に黒文字で「J19」と書かれたリングと金属リングを、左足の上側に緑色のリングと下側に赤色のリングを装着しました。
放鳥は、5月17日に仲間川の干潟でおこないました。
放鳥後は、残念ながら「J19」は目撃されていません。
もし、西表島やその他の場所で「J19」を目撃されたら、西表野生生物保護センター(tel:0980-85-5581)にお知らせ下さい。