ウミショウブという植物をご存知でしょうか?
海草の一種であるこの植物は、とても変わった開花や受粉方法をします。
花が咲くのは夏の大潮の日、昼の干潮時のことです。
数ミリの小さな雄花が無数に咲いて、海面を漂います。
その姿はまるで小さな雪だるまのようです。
雄花は風や波の力を利用して雌花にたどり着き、吸い込まれるようにして中に入ります。
雌花は干潮時にちょうど水面に出てくる水深に花を咲かせていますので、潮が満ちると自然と花弁が閉じます。
こうして受粉が行われます。
潮の満ち引きを利用したとてもユニークな方法ですね。
大潮の日に、砂浜の水面に白い粒々が浮いているのを見かけたらそれはウミショウブの雄花かもしれません。
潮が満ちてくると波打ち際に溜まっていることもあります。