2014年03月24日 カテゴリー:島の生きものNEWS 私を竜宮城に連れてって 西表島はイリオモテヤマネコやカンムリワシなど陸地の生き物に目がいきがちですが、島を囲む海の中も色々な生き物がいます。ダイビングやシュノーケルでウミガメを目にすることが多いですし、カヤックで海岸沿いを漕いでいると、舳先をウミガメが横切っていきます。また、いくつかの浜では産卵もします。冬は、死亡したウミガメが漂着してるのが発見されて、連絡をもらうことが多いです。ウミガメ漂着の連絡があれば、現場へ行き、種類、甲羅の大きさや発見場所などのデータを集め、研究機関と共有します。 先日、ウミガメが海岸に打ち寄せられた網に引っかかっていると、海岸の清掃作業中の方から電話がありました。ウミガメはまだ生きているとのこと。 発見時の様子 網を取り外す作業 データ計測のため現地へ行き、確認してみると、甲羅に黒く粘度の高い油が付着していました。ちょうど、砂浜で見られるオイルボールと同じような性質のものでした。 センターに運び、ぬるま湯と中性洗剤でオイルを落とし、口や鼻の中にもオイルが付着していないことを確認しました。幸い元気もあり活発に前ヒレを動かしていたので、その日のうちに現場に戻り、発見者の方々と海に放流できました。 オイルを取り除く前(上)と後(下) 放流時の様子 浦島太郎のように、竜宮城に連れて行って欲しいなぁ。乙姫様は、ジュゴンに決まり!柳橋さま青柳さま(写真提供)、関係者の皆様、ありがとうございました。(ひな)