2013年06月26日 カテゴリー:イリオモテヤマネコNEWS 舟浮で保護されたイリオモテヤマネコについて(6月18日現在地&調査の様子) 舟浮で野生復帰したヤマネコの最新情報です。装着した発信機によるラジオテレメトリー追跡調査によって、5月27日に舟浮から鹿川まで移動してきたことがわかり、6月1日、6月13日にも鹿川湾に面した山すそにいることがわかっていました.これまでの調査は、船を使って鹿川まで行き電波を探査していました。しかし、今回は“クイラ越え”と呼ばれる峠道を通って、鹿川に行きました。 と言っても、クイラ川上流までは、船に乗せてもらったのですが・・・受信機、アンテナなど必要機材や、水、昼食などを持って行きます。約300mの水平距離で、約110mの高さを上って下りる。急斜面です。 クイラ越えは最頂部で、鹿川方面に抜ける道と南風見田浜方面に抜ける道の2手に分かれています。 前回6月13日は、南風見田方面から電波を受信したので、今回もまず、南風見田方面へ下りました。そして、電波を探します。しかし、受信せず。しばらく海岸沿いを歩いて、電波を探査しますが、受信せず・・・また、クイラ越えを三叉路まで上り、次は、鹿川方面へ道を下ります。そこで、再び、電波を探します。そして受信!!6月18日の調査結果では、5月27日と6月1日の間から発信がありました。鹿川で元気に過ごしています。最後に、クイラ越えに関する話題を、舟浮の方にお聞きしたので、それを載せます・・・第二次世界大戦中、舟浮に要塞が有りました。戦争末期、民間人は舟浮集落から大原へ集団疎開しました。疎開の際、学校のオルガンを担いで、クイラ越えを通っていったそうです。実際に、自分が通ってみて、とてもしんどかったです。オルガンなんてかついで上がれる道とちゃいます。「昔の人は、力持ちで体力あったんやなぁ」と感じました。 (ひな)