2011年09月09日 カテゴリー:島の生きものNEWS アイフィンガーガエル 8月末ごろ、リュウキュウコノハズクの幼鳥がいる場所を見つけたので、仕事帰りにときどき観察していました。ある日コノハズクを観察していると、とても近くでアイフィンガーガエルの声が聞こえたので、声の方向を探してみると、芭蕉の葉の上に、ちょこんと座っている姿を発見しました。思わぬ出会いに大興奮!アイフィンガーガエルの声はよく聞くのですが、小さくて木の上にいるため、これまでなかなか成体に巡り合う機会がありませんでした。せっかくのチャンスなので、横からも。後ろからも。アイフィンガーガエルは西表島に生息するカエルのなかでも変わった特徴をもつカエルです。どこが変わっているのかというと、子育てをするのです。水の溜まる樹洞などに卵を産み、卵からオタマジャクシが孵ると、メスは無精卵を産み落としてオタマジャクシの餌にするのだそうです。これは、以前に山の中で見つけたアイフィンガーガエルの卵です。有精卵は、先に孵ったオタマジャクシに食べられないように、水面より上に産み付けられるそうです。アイフィンガーガエルは雨が降れば季節を問わずに繁殖するそうなので、もし「ピッ、ピッ、ピッ、ピッ」という声を聞いたら探してみてくださいね。ただ、アイフィンガーガエルがいる林には足元にサキシマハブが潜んでいることもあるので、夜間の観察にはご注意ください!(山城)