2011年06月01日 カテゴリー:島の生きものNEWS 花に身を隠すクモ イジュの花の季節は過ぎ、ピンク色のノボタンの花が目立つようになってきました。雨の日に、道路脇で見つけたノボタン。とてもきれいに咲いていたので近づいてみると、花びらに何か生きものがいます。その正体は、カニグモ科のオキナワアズチグモ。このクモの仲間は、花に身を隠して、花の蜜を吸いに来た蝶や蛾などを捕食します。以前、センダングサなどの白い花に隠れて、ツマムラサキマダラを捕食しているところを見たことがあります。そのときは蝶が変な格好をしている、と思ってよく観察して初めてクモがいることに気付くくらい上手にカモフラージュしていたのですが、ピンク色のノボタンでは、白い体がとても目立っています。果たして、このクモはちゃんと獲物をゲットできるのでしょうか!?西表島では、周りに蝶がたくさん飛んでいる花を観察すれば、たいていこのクモの仲間が見つけられます。色や斑紋には個体差があるようなので、どんな花にどんなクモがいるのか、よく観察してみるのも面白そうです。(山城)