2010年11月21日 カテゴリー:島の生きものNEWS 冬の渡り鳥 2010 冬の西表島は渡り鳥でにぎやかになります。10月にサシバが通り過ぎていったあと、コムクドリやセキレイ類がたくさん飛来し、シマアカモズやジョウビタキもぽつぽつと見られるようになってきました。猛禽類でいえば、チョウゲンボウも冬に多く見られます。そして、11月。西表島東部の稲を刈り取った後の水田に雁が飛来しました。マガン3羽にヒシクイ3羽の群れです。1週間程度は同じ場所でえさを捕ったり羽を休めたりする姿が見られました。1羽は座り込んで寝ていましたが、そのあと他の個体と一緒にえさを捕る様子が見られたので、元気はあるようでした。奥のクチバシがピンク色の鳥がマガン、手前のクチバシが黒い鳥はヒシクイです。分かりますか?水田で悠々と過ごしているマガンやヒシクイと対照的に、カモ類は、車が近くを通ったり、人の気配がするたびに群れ全体で飛び立って、しばらくぐるーっと飛んでから再び水田へ下りて採餌するという行動を見せていました。川や池などと違って、陸上では動きが取りにくくなるために警戒するのでしょうか。この時期、カモの雄たちはエクリプスという雌に似た地味な羽の色をしており識別が難しいのですが、種類が分かったのはオナガガモやヒドリガモ、コガモ、マガモなどでした。えさを捕るのに一生懸命でなかなか顔を上げて立ち止まることがなく、写真を撮るのも難しかったです。これらのガンカモ類はもう飛び立ってしまいましたが、昨日(11月20日)はセンターでこの冬初めてのシロハラの声を聞きました。これからはツグミ類がどんどんやってくるのが楽しみです。