2010年06月29日 カテゴリー:島の生きものNEWS マッコウクジラ漂着 6月20日、マッコウクジラの死体が西表島の南海岸に漂着しました。 忘勿石の浜の入口を出て、すぐ目の前にどどーんと大きな物体があったので、島の東部にお住まいなら見た方も多くいらっしゃると思います。その近辺の浜では、2003年にもマッコウクジラの漂着死体があがっています。前に大きなクジラがジャンプしているのをそこの浜から見たことがあるよ、と言う方もいて、こんな大きな生きものが泳ぐ海を改めてすごいと感じました。(浅利)夏になると八重山の近海にはマッコウ(若い雄の群れ?)やゴンドウなどがよく来ます。以前は那覇-石垣の定期船でたまにイルカを見ました。ちょっと前まではとても珍しいとされたユメゴンドウも近海に結構いるらしいことがわかっています。ザトウクジラの子連れが確認されたこともあります(イルカの大群も引き連れていました)。琉球王府時代、西表島の向かいの新城島ではジュゴンを税として納めるよう定められていました。当時のジュゴンは繁殖個体群としてちゃんとまとまって定着していたらしいことが研究の結果わかっています。ジュゴンの狩猟統計は明治のころまでは残っています。近所のおばぁが、子どものころジュゴンのはみ跡をみたことがある、と懐かしそうに言っていました。そんなわけでイルカ・鯨類の漂着は夏になると毎年のように起こります。ジュゴンの漂着もずいぶん前に起こったことがあります。(岡村)