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親たちはえらい!野鳥の子育て

調査中に山の中でズグロミゾゴイのこども(幼鳥)に会いました。

とても幼いようにみえますが、これで立派な巣立ちビナです。
一人前に、大人のような威嚇をしてくれました。
脅かしてゴメンね~。
「巣立ち」というと、みなさんは、親から離れて独り立ちするイメージを持たれていないでしょうか。
実は鳥のヒナたちは巣立った後も、ずいぶん長いこと親の世話になります。
だから、まだほとんど飛べないような状態で巣立つ種類も結構います。
一見みるからに幼いヒナに見えるので、「巣から落ちたのでは」と拾われてしまう”誘拐(鳥にとっては)”がしばしば起こるのはこのためです。
親たちは巣立ったヒナたちを上手に安全な場所まで誘導し、そこに餌を運びます。
親と同じ大きさになっても、一緒に飛び回りながら餌をねだる光景が、気をつけるとよく見られます。
さて、このズグロミゾゴイのヒナ、よくみると脚をケガしていました。
カラスにでも追いかけられて転んだのでしょうか。
手当が必要だろうか、どうしようか。。
でもそばに設置してあった自動撮影を見ると。。。
 
そう、親がせっせと往復して世話をしている様子が何度も写っていたのです!
人の手でヒナを育てるのはとてもたいへんです。
餌の種類、採り方、親が教えることは山ほどあります。
親の代わりはとてもとても難しいのです。
そして、交通事故などと違って自然の中で起こったケガは自然の中で治って欲しい。
なるべく人の手はかけたくありません。
人が原因である場合や、どうしようもない場合を除いて、私たちが自然に関与することはできるだけ最小限にしたいのです。
この親子を引き離すことなく、ヒナのケガはきっと良くなると信じて、その場を立ち去りました。
(岡村)

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