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カンムリワシの事故が発生しました(大見謝)

9月26日(水)、西表島大見謝ロードパーク周辺にて、カンムリワシの交通事故(疑い)が発生しました。

朝7:00頃、県道の山側車線中央で仰向けになって倒れているカンムリワシ(成鳥)を観光客の方が発見し、すぐに西表野生生物保護センターへ通報して下さいました。

環境省職員が現場に急行し保護しましたが、残念ながらセンターへの搬送途中に亡くなったのを確認しました。

【発見時の様子】

【救護場所】

体重は775gで、健康な個体でした。

保護した時点で両脚が伸びて硬直しており、屈曲できない状態でした。

また、口からはカエルの両脚が出ていました。

 

獣医師による検死の結果、背側に複数の擦り傷が確認されました。また、腹側の胸骨より尾側のあたりがやや柔らかくなっており、腹壁ヘルニアの疑いがあるようでした。このことから、腹部に大きな衝撃を受けたことが推測されます。

さらに、頚部(首)の腹側(そのう付近)に皮下出血が認められ、受傷した際にそのうが破裂した可能性があることが分かりました。

県道中央で倒れていたことを踏まえると、このカンムリワシは車と接触し、全身に大きな衝撃を受け、この時のダメージが原因で亡くなったと考えられます。

 

さらに、口からカエルの両足がはみ出ていたことから、採餌中に事故に遭ったことが推測されます。

 

【救護場所周辺の様子】

【口からはみ出ていたカエル】

8月末の相良橋近くでの事故に続き、カンムリワシの事故が連続しています。西表島では、2024年にはいってカンムリワシの救護が5件あり、そのうち交通事故が原因だと考えられるものは2件目です。

 

このカンムリワシは残念ながら亡くなってしまいましたが、もし事故当事者の方から通報があり、もっと早く保護できていれば、違う結果があったかもしれません。

また、事故の詳細な状況がわかると、今後の交通事故防止対策に活かすことができます。

 

この時期は幼鳥(巣立ったヒナ)の独立シーズンです。

最近は島内各地で幼鳥の目撃も増えています。

巣立ちしたばかりの幼鳥は、これからの季節、餌を充分にとれない可能性があります。

実は、冬には毎年のように、衰弱した幼鳥が救護されます。

また、衰弱して弱った個体や、経験不足の個体が、道路に出てきて自動車に接触する事故も多い季節です。

 

【カンムリワシの幼鳥】

 

西表島では、 カンムリワシ ヤマネコ が活動する時間です。

そして早朝や夕方には、昼行性・夜行性のいきものたちがそろって活動している可能性があります。

西表で運転する際は、日々の生活の中に時間と心の余裕を持って、

いきものたちにやさしい運転へのご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。

そして、万が一カンムリワシやヤマネコの交通事故を起こしてしまった場合や、怪我をしている、弱っているカンムリワシやヤマネコを見かけたら、すぐに下記の番号までご連絡ください。少しでも早い救護がひとつの命を救います。

 

※西表、石垣共に24時間受付中※ 

西表島でみつけたら(イリオモテヤマネコ、カンムリワシ)

西表野生生物保護センター

0980-85-5581

 

石垣島でみつけたら(カンムリワシ)

石垣自然保護官事務所

0980-82-4768

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