保護を求める声もありましたが、ヤマネコの研究者や獣医師また地元の方の意見も踏まえつつ、保護センターでは以下のような理由から今は緊急的な捕獲は行わないこととなっています。
・両目を悪くしているが調査により長距離の移動が確認できている
・同じようなヤマネコが少なくとも半年間自力で生活できていた
・もともと小柄ではあるが、今のところ肉付きは悪くなく毛ヅヤもよい
・捕獲や保護がストレスになり体調が悪化する恐れがある
・高齢であるため診察・治療の際の麻酔が体への負担になる
・写真等で見る限り、目が治る見込みはない
・高齢であるため劇的な体力回復は望めない
・W-127を捕獲することでヤマネコ社会のバランスが崩れる可能性がある
・来月末に獣医師が立ち会い、ヤマネコの身体検査を行う捕獲調査が予定されている
・現時点では自力で生活できているため、最大のリスクは交通事故
・交通事故は人間側の努力により、そのリスクを最小限にできる
とはいえ衰弱などの状況の変化によっては対応方針も変わってきます。
目撃情報は早めにご連絡いただきますようにお願いいたします。
幸い9日以降、W-127の道路への出没は確認されていません。
職員だけでなく地元の方や観光客の方も皆さん一緒に心配し、注意をしてくれています。
別の日のブログで紹介していますように現場付近の草刈りも行いました。
12日には調査のために設置したカメラにW-127の元気な姿が写っていました。
しかし、26日までにその後は生存が確認できていません。
元気でやっているのかがとても心配です。
ただ、今までも数週間カメラに写らないということはありました。
これからも目撃情報や調査結果に注意していきたいと思います。
また動きがあれば皆さんにお知らせいたします。
(田口)