2010年12月08日 カテゴリー:イリオモテヤマネコNEWS 仔ネコの遺したもの 西表島大富~古見の間の赤井田橋工事現場です。↓今、ここではこんな手作りの看板があちこちに貼られています↓みなさんは覚えておられるでしょうか。実は今年の1月3日に、ここの工事現場によく現れていた仔ネコが、現場から少し離れた路上で交通事故によって死んでしまいました。この仔ネコは、人や車をほとんど怖れませんでした。ちょうど工事が始まった頃に付近で生まれたために、生まれてからずっと、工事の音や人の気配が普通のものだと思って育ってしまったようでした。工事の人たちは仔ネコを温かく見守り、決して餌を与えるなどはせず、むしろあまりに人前に現れるので、事故の危険性を心配してくれていました。私たちもできるかぎりの広報努力をしてきましたが、残念ながらお正月3日の朝に、とうとう事故にあってしまったのです。今年も工事がこの秋に再開されました。工事が始まるとき、仔ネコの母親と思われるヤマネコが今年の春も出産しているので、秋頃からまた仔ネコが出てくる可能性があることをお話ししました。その中に、去年の終わり頃から工事現場によく出てきていたあの仔ネコのことをよく覚えておられる方がいました。ある日、車で通りかかると、このような手作りの看板が工事現場にたくさんつけられていました。工事の方々のあたたかい心遣いに感謝でいっぱいになりました。事故は悲しいことですが、こうして人の心に残ってくれたものもあるのだと思いました。冬は親離れした仔ネコや発情期のオスなどが良く道路に出てきます。現在冬の交通事故防止キャンペーン実施中です。みなさん、停まれる速度でゆっくり運転、どうかご協力お願いいたします。m(_ _)m(岡村)